昨日のブログにも書いた通り、現在FODの2週間の無料お試し期間中。その間に、新しい推しである間宮祥太朗さんの出演作を見てみようという魂胆(?)です。
昨日は午後にまとまった時間がとれたので、とりあえず2時間ぶっ続けで見た方が良いであろう映画をチョイス。夏帆さんと妻夫木聡さんの映画「RED」を拝見しました。
せっかくなので、映画を見た感想を残しておこうと思います。
映画「RED」を見た感想
映画ナタリーさんの解説とストーリーは以下の通り。
解説
映画ナタリー:https://natalie.mu/eiga/film/182816
『幼な子われらに生まれ』の三島有紀子監督が、直木賞作家・島本理生の同名小説を映画化したラブストーリー。家庭を持ちながらも、10年ぶりに再会した昔の恋人との関係に激しく揺れ動く女性の姿を描く。夏帆がヒロインを繊細かつ大胆に体現し、その相手役を妻夫木聡が、そして、柄本佑、間宮祥太朗らがヒロインを取り巻く男たちに扮している。
ストーリー
可愛い娘にも恵まれ、夫の真との平凡ながらも幸せな結婚生活を送っていた塔子。ある日、彼女はかつての恋人・鞍田と再会し、抗いながらも強く惹かれてしまう。やがて、塔子は鞍田とどんどん親密な関係になっていくのだが、鞍田にはとある“秘密“があって……
映画「RED」私なりの感想
主人公の塔子は、傍目には幸せそうに見える結婚生活でしたが、実際のところ希望していた「結婚してからも働きたい」という願いもかなえられず、夫からも愛情を感じられずで心にもやもやを抱えた結婚生活を送っていました。
そんなある日夫と一緒に出掛けたパーティーで昔の恋人と再開し、その恋人に誘われるようにして再び働き始めます。同じ会社で働く二人は付き合うようになり、最終的には家族を捨ててその恋人と生きる道を選びます。
映画を見ていて印象に残ったのが、家庭での塔子と、外で働く塔子がまるで別人のように見えること。一見チャラいものの、最終的には一番まともな男性である同僚と冗談を言ってはしゃぎ、じゃれあってみたり、復縁した昔の恋人には甘えてみたり情熱的になってみたり。
その一方で、自宅で夫と対面する塔子はまるで死んだ魚のような目をしていて、心ここにあらずと言った感じです。
確かに主人公の夫は「自分の幸せが妻の幸せ」と疑いなく信じるようなタイプで、妻のことをアクセサリー兼家政婦程度にしか思っていないのでは?と視聴者が思ってしまう言動も多々あるため、塔子が家庭を捨てて元恋人(しかも余命いくばくもない感じの)を選ぶのもわからなくはありません。
私自身も途中までは、夫が完全に悪いと思っていました。
ただ、塔子と夫が電話で話すシーンがあるのですが、その時に「あなたにとって結婚って何?」と聴いた塔子に、「生涯でただ1人の愛する人と一緒になったこと」とよどみなく答えた夫に対して、私の感情も少し変わってしまいました。
確かに夫は、塔子が求めるような愛情は注いでくれなかったかもしれない。ただ、塔子を苦しめようだとか、ないがしろに使用だとかいった悪意は全くなく、妻は満足していてこの生活に不満がないと思い込んでいるようなタイプです。
「仕事に出る必要はないんじゃない?」と言いながらも、彼女が働くことを認め、泊りがけでの出張も認めた夫。
また、同居している義母は、よくありがちな嫁いびりをするタイプではなく、塔子の味方とまではいかないものの、仕事の都合で娘の迎が遅れその結果娘が怪我をしてしまったときに塔子を責めた夫(義母にとっては実の息子)をたしなめてもいました。
よくドラマで見るような、家庭中で悪意をもっていじめ倒されているようなこともなく、ただ自分が本音を言えなかっただけ。その結果、自分を追い詰めて毎日鬱々と過ごしていただけなのでは?とも感じました。挙句の果てに、夫に隠して昔の恋人と付き合っています。
しかも、よく考えてみると外での塔子が本当の塔子(はしゃいだり、甘えたり、情熱的だったり)だとしたら、本当の自分が見せられる相手ではなく条件で結婚を選んだ塔子自身にも問題があるような気がしてしまいました。
また最後に家族ではなく恋人を選ぶ場面でも、幼稚園児の子どもに「ママ一緒に帰ろうよ」と言われてもうなずくことはなく、振り切って恋人を選ぶ結末はとても不思議でした。残された夫と娘。どれだけ家や夫に不満があっても、子どもへの愛情っていうのはまた別なんじゃないかなぁ。と思うのですが……そうでもないのかな?
結論としては、私は最初こんな自分勝手で独りよがりの夫なら、本当に好きな人を選んだ方がいいと思っていましたが、終盤手前の夫が結婚の意味を語った辺りから、塔子の方が自分勝手に見えてしまいました。
ただこれは結婚していない私の感想であって、見終わったときには既婚、未婚、男性、女性、既婚者でも今幸せかそうでないかなどの、それぞれが置かれた立場によって感じ方が大きく変わる作品だろうなと思いました。
私にとって主人公である塔子に全く感情移入できなかった(もちろん、独りよがり夫にも感情移入はできませんが)作品だということと、結末に未来が見えなかった(恋人を選んでも、恋人の残りの時間も短そう)ことから、見終わった後ズーーーーーーーーーーーンと心が重たくなるような作品でした。
間宮くんが出ていなければ見なかったであろう作品ですが……うん、好きな感じではない(笑)。
ただ、夏帆さんはとっても魅力的だし、男性たちが惹かれてしまうのも良くわかります。はかなげな印象もあり、小悪魔的なかわいらしさもあり、母や妻としての姿もあり。。。これまであまり作品を見たことが無かったのですが、とても素敵でした。
そして妻夫木聡さん。詳しくはありませんが、彼が出てきたころテレビでちょこちょこ見ていた私としては、「いつの間にこんな枯れた役ができるイケオジに……」と感慨深かったです(笑)。私の中で、かわいい印象で止まっちゃってたみたいですね。
また、一見チャラくて実はまともだった同僚を演じた柄本佑さんがめちゃくちゃ良かったです。普段あまりドラマや映画を見ない私としては、朝ドラ「朝がきた」の白蛇はんくらいしか見たことがないのですが、そのどちらも素敵だった。包容力すごいな。
そしてそして、「なんだコイツ?」と全女性を敵に回すかのような夫を演じた間宮祥太朗さん。これがもう絶妙に嫌な奴なんだけど、本人に悪気がないから質が悪い。
でも、何度も言うようですが自分にとっての結婚の意味をよどみなく答えたってことは、夫にとってこの結婚は大好きな人と一緒になった幸せなものだったんだろうなと思うとそこもちょっと切なかったです。
妻に対しての思いやりが足りなかったんだろうな。結局、独りよがりだったんだろうな。しかも、妻は幸せを感じているって思ってたんだろうな……。もっと話し合えばよかったのにね。。。
見られて良かったけど1回でいい(笑)
以上が、映画「RED」を見た私の感想でした。
好き勝手言ってすみませんです。で、この作品が「刺さる!」と言う人も絶対いるはずだと思います。その気持ちもわかります。私みたいに現状になんの不満もなく、のんびり平和に暮らしているタイプにとっては塔子の行動が勝手に見えてしまいましたが、塔子と同じような思いを抱えている方にとっては、実行に移せなくても夢が見られる作品かもしれないとも思います。
………
この映画、間宮くんが出ている作品を色々見てみたいなと思っているので、FODの無料お試し期間内に見られて良かったです。役者さんは皆さん良かったけど、やっぱり作品自体は私が好きなタイプではなかったので、映画館で見てたらうぃーってなってたかも(笑)。
でも、間宮祥太朗ファンとしては、またひとつ彼が演じた異なる役が見られて良かったです。本職さんにこんなこというと失礼だと思うけど、やっぱりお上手ですね。うん。
まだまだ見られていない間宮くんの出演作品がたくさんあるので、今後も楽しく拝見したいと思います。